この距離10mばかり。
なんと立派な雄姿でせう。
源流行は一応果たしやしたぜ。
清楚なタムシバの花。
まさに春の山。
まさか、まさかの出会いでした。
歩き始めて3時間たって、源流(小生が日頃お世話になっている水道水の原水の一滴が生まれるところ)にたどり着き、充分甘露を味わって再び歩き始めたときでありました。
疲れていたので下を向いてとぼとぼと歩いていたのでしょう。
ハルが立ち止まりました。
おやっと思って顔を上げると、黒い大きな動物がこっちを見ています。
その距離、約10m。
一瞬クマかと思いました。
でも落ち着いてよく観るとカモシカ、ニホンカモシカです。
2本の短い角が見えました。
大きさは子牛ぐらい。
毛並みが異様に黒く見えました。
今まで何度かニホンカモシカを見ていますが、こんなに立派なカモシカは初めてです。
彼は落ち着き払っています。
こちらはカメラを構えて先ず1枚。
その距離約10m。
近付きながらまた1枚。
ハルも近寄っていいのか恐いのか、小生の横にぴったりついています。
5mまで来てまた1枚。
その写真が2枚目(小生のことではないぞ)。
そのあと彼はゆったりと藪の中に入っていきました。
ハルも夢が覚めたように、その後を追いかけましたが、すぐに帰ってきました。
夢のような一瞬。
感動的な大物に出会った瞬間でありました。
やっぱり春の山はいいですねえ。
木々は芽吹き、山桜は咲き、タムシバが白い花を咲かせ芳香を放っています。
今度はタラノメを狙って来ようっと。